東日本、中日本、西日本の高速道路会社3社は1月22日、道路の長期保全のために必要となる大規模更新・修繕に今後15年間で約3兆円を投じることを発表した。2014年度から事業化を目指す。

■大規模更新における橋梁の床版取り換え工事のイメージ
(資料:東日本、中日本、西日本高速道路会社)
(資料:東日本、中日本、西日本高速道路会社)

 「大規模更新」の対象は、橋梁の床版の取り換えと桁の架け替えだ。補修しても長期的に機能が保てないので、本体構造物を新設構造物と同等またはそれ以上の性能になるよう更新する。対策が必要な延長は上下線合わせて約240km。3社が管理する全高速道路延長の約1%強に当たる。1兆7600億円を使う。

■大規模更新・修繕の対象
延長は上下線別でインターチェンジなどの道路も含む。端数処理の関係で大規模更新の小計は合っていない(資料:東日本、中日本、西日本高速道路会社)
延長は上下線別でインターチェンジなどの道路も含む。端数処理の関係で大規模更新の小計は合っていない(資料:東日本、中日本、西日本高速道路会社)

 他方、「大規模修繕」の対象は橋梁の床版の防水対策や桁の補強のほか、トンネルのインバート設置などを含む。本体構造物を補修、補強して建設当初と同等またはそれ以上の性能を確保する。対策が必要な延長は上下線合わせて約1870kmに上る。総費用は1兆2600億円だ。

 高速道路会社別の対策延長の内訳は公表していない。今後、対策が必要になる区間を精査して、発表する予定だ。