犬上川橋と福島須川橋、松島高架橋で大規模更新

 高速道路3社は、大規模更新の床版取り換えの代表的な事例として、名神高速道路の犬上川橋(滋賀県)と東北自動車道の福島須川橋(福島県)を挙げた。

 これらの橋は大型車の通行による疲労蓄積に加えて、冬期に散布する凍結防止剤で塩害が発生。部分的な打ち替えや補修を繰り返しているものの、架橋から40~50年がたち、床版のひび割れや剥離が進行している。

大規模更新の候補の一つである犬上川橋の現状(資料:東日本、中日本、西日本高速道路会社)
大規模更新の候補の一つである犬上川橋の現状(資料:東日本、中日本、西日本高速道路会社)

大規模更新の候補の一つである福島須川橋の現状(資料:東日本、中日本、西日本高速道路会社)
大規模更新の候補の一つである福島須川橋の現状(資料:東日本、中日本、西日本高速道路会社)

 桁の架け替えでは、阪和自動車道の松島高架橋(和歌山県)を事例に挙げている。建設当時、コンクリートの骨材に使用する河川砂が枯渇し、海砂を使用したために塩害が発生して劣化が進んでいる。大型車の通行による疲労の影響も無視できない。

大規模更新の候補の一つである松島高架橋の現状(資料:東日本、中日本、西日本高速道路会社)
大規模更新の候補の一つである松島高架橋の現状(資料:東日本、中日本、西日本高速道路会社)

 そのほか、西日本高速道路が管理する沖縄自動車道の明治山第一橋や中国自動車道の東谷橋でも、大規模更新に向けた準備を進めている。