大阪府は10月30日、南海トラフでマグニチュード(M)9クラスの巨大地震が発生した際の府内の被害想定を公表した。人的被害は最悪のケースで死者が13万3891人と、内閣府が2012年に公表した被害想定の13倍以上に及ぶ。一方、建物被害は全壊が17万9153棟と内閣府想定の約半分になった。
大阪府が設置した「南海トラフ巨大地震災害対策等検討部会」(部会長:関西大学社会安全研究センターでセンター長を務める河田惠昭教授)の第4回目の会合で推計値を公表した。津波によって浸水する面積が内閣府の想定被害の約3.6倍に当たる1万1100haに及ぶなど、同検討部会が8月に公表した津波浸水想定や震度分布を踏まえて検討した(関連記事:大阪中心地が水没の恐れ、南海トラフ地震の津波被害)。