1年目の計測データを公開

 計測を初めて1年が経過し、ようやくひと通りのデータがそろった。桁内温度と支承の変位を見比べると、温度の上下に併せて上部構造が伸縮し1年間を掛けて元の位置に戻っている様子が分かる。

桁内温度の1年間の推移。計測期間は2012年2月~13年1月(資料:国土交通省)
桁内温度の1年間の推移。計測期間は2012年2月~13年1月(資料:国土交通省)
MP4支承部で計測した上部構造の橋軸方向の伸縮(資料:国土交通省)
MP4支承部で計測した上部構造の橋軸方向の伸縮(資料:国土交通省)

 走行車線を走る20t以上の車両台数が、追い越し車線の約5倍に達することも分かった。走行車線側の鋼床版や舗装が、追い越し車線側よりも先に損傷する可能性があると言えそうだ。また、東京港から都内に向かう港内側と、都内から東京港に向かう港外側の車線を比較すると、港内側の方が重い車両が多い。東京港では輸出よりも輸入が多いことを反映している。

 13年度のデータがそろえば、比較分析ができる。国交省の横田係長は「そのためにも、まずは1年目のデータが正しく計測できているか確認する作業を急ぎたい」と意気込む。

2012年7月15日からの1週間に、東京ゲートブリッジを通過した20t以上の車両の台数。極めて近接して走行する2台の車両を、1台と計測している場合がある。7月16日は月曜日だが、祝日なので交通量が少ない(資料:国土交通省)
2012年7月15日からの1週間に、東京ゲートブリッジを通過した20t以上の車両の台数。極めて近接して走行する2台の車両を、1台と計測している場合がある。7月16日は月曜日だが、祝日なので交通量が少ない(資料:国土交通省)

左側が港内側、右側が港外側の車線。走行車線を走る車両が多くなっている(写真:国土交通省)
左側が港内側、右側が港外側の車線。走行車線を走る車両が多くなっている(写真:国土交通省)
写真のように鋼床版のUリブにひずみ計を設置して、車両の重量を弾き出す(写真:国土交通省)
写真のように鋼床版のUリブにひずみ計を設置して、車両の重量を弾き出す(写真:国土交通省)

東京ゲートブリッジでは、コンテナを積んだ大型車両が行き交う。港内側にある歩道から撮影した(写真:日経コンストラクション)
東京ゲートブリッジでは、コンテナを積んだ大型車両が行き交う。港内側にある歩道から撮影した(写真:日経コンストラクション)