横移動前に2点支持に段取り替え

 先頭の多軸台車が東側橋を渡り終えると、今度はブロック桁4を西側に横移動させて橋脚上空に持っていく。このとき、中央部分を支持している2号台車と3号台車は、そのままでは橋中央の開口に差し掛かるので移動できない。

 そこで、セッティングビーム両端のみの2点支持に段取り替えをする。東側橋の負担軽減のために使った小型軽量の1号台車から、2点支持に足る能力を備え接地圧を分散できる大型の5号台車に乗せ換える。乗せ換えはもう1台用意しておいた6号台車に一時的に荷重を預けて行う。乗せ換えが完了するまでは、2号台車と3号台車は機能し続けているので4点支持が保たれる。

 5号台車に乗せ換え後、2号台車と3号台車の反力を解除すると、4号台車と5号台車による2点支持になる。

多軸台車の横移動時の設備構成
多軸台車の横移動時の設備構成(資料:国土交通省関東地方整備局川崎国道事務所)
(資料:国土交通省関東地方整備局川崎国道事務所)

右手前の5号台車に乗せ換えるため、写真左奥で6号台車がセッティングビームのいわば「脇の下」を持ち上げる準備をしている(写真:勝田尚哉、7月3日午前0時37分撮影)
右手前の5号台車に乗せ換えるため、写真左奥で6号台車がセッティングビームのいわば「脇の下」を持ち上げる準備をしている(写真:勝田尚哉、7月3日午前0時37分撮影)
5号台車を配置。右奥の橋脚上でも準備が進められる(写真:勝田尚哉、7月3日午前1時10分撮影)
5号台車を配置。右奥の橋脚上でも準備が進められる(写真:勝田尚哉、7月3日午前1時10分撮影)

中央の2号台車と3号台車の反力を解除し、両端の4号台車と5号台車による2点支持に移行中(写真:勝田尚哉、7月3日午前1時45分撮影)
中央の2号台車と3号台車の反力を解除し、両端の4号台車と5号台車による2点支持に移行中(写真:勝田尚哉、7月3日午前1時45分撮影)