送り出しの手順
送り出し3日目で連結桁が到達側に達し、4日目の前に支承を後方に盛り替える(資料:首都高速道路会社)
送り出し3日目で連結桁が到達側に達し、4日目の前に支承を後方に盛り替える(資料:首都高速道路会社)

長さ120m、総重量2450tを送り出す

 桁の接合側小口を見ると、道路の路面が取り付く部材の連なりがあって、それが上弦・下弦材で平面的にずれた位置にある。この橋は重層高架から下りながら並走部に移行する区間の途中にあるためで、橋全体が平面的に「三味線のバチ形」をしている。

 送り出す桁は長さ約120m、重量は約2400t、連結桁など架設も含めると約2450tになる。全体の推進力は160~200t程度。安全のため、6カ所の支承部のクランプジャッキを同時に解放することはしないという。

 桁は1支承あたり8基のスライディングシップ・ジャッキ上に載っている。送出し移動中は常にこのジャッキの反力がモニタリングされ、桁や軌条に良くない応力が生じないように管理されている。

将来、床版を取り付ける位置が上弦材と下弦材でずれている(写真:勝田尚哉)
将来、床版を取り付ける位置が上弦材と下弦材でずれている(写真:勝田尚哉)