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「全て点検」で事故はなくせない/阿部允BMC社長

重大な損傷に集中して予防保全する仕組みづくりを

2013/01/30

米国で実績があるFCMの設定

 そこで私は、リスクカーブ上で事故への影響度の大小で区分(ゾーニング)し、影響度の高いゾーンに重点を置いた重大化防止の予防保全方法を示したいと思います。(下の図を参照)。

ゾーニングによる重大事故防止の概念
(資料:阿部允・BMC社長)

 事故後に行われる一斉検査は、ほとんどが「発生した損傷を見落とすな」と、まんべんなく行う目視検査に没頭します。しかし、多大なお金と時間をかけた割には、想定外の影響など、重大損傷に十分気配りできない可能性があります(同図(2))。さらに、目視や打音検査では、老朽化による性能(強度)低下の判断は難しいと言わざるを得ません。

 「更新」とか「設計基準を強化する」方法もあります(同図(3))。新しくはなりますが、初期欠陥など新たな悪いところをつくる懸念もあるし、これにも膨大なお金と時間がかかります。これまでの設計の合理化努力に逆行するかもしれません。お金がふんだんにある時代ならいざ知らず、現実的ではないでしょう。

 そこで考えられるのが、「ゾーニング」、すなわち影響度の度合いで対応を区分し、重大化に大きく影響するゾーンに重点を置いて集中的に対策する方法です(同図(4))。

 類似の方法は、米国のAASHTO(米国全州道路交通運輸行政官協会)の基準で取り入れられています。破壊すると全体に重大な影響を与える部材(FCM、重要破壊部材)を定め、FCMの検査には他の部材の2~5倍の費用をかけていいことになっています。無駄なところにお金をかけない代わりに「FCMには5倍金をかけてもいいからしっかり見て手当てしろ」と言っているわけです。

聞き手:日経コンストラクション編集長、野中 賢日経コンストラクション

またもや死亡事故──2017年12月11日号を公開しました

建設業界の死亡事故の減少傾向に「待った」がかかっている。業界の活況の裏で進む人手不足は今後、死亡者をさらに増やす恐れがあり、現場における安全対策の抜本的な見直しが必要とされている。
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