財政規律を重視して“スローペース”で整備

 認可された区間の開業予定時期は北海道新幹線が24年後、北陸新幹線が14年後、九州新幹線が10年後。羽田国交相は「公共事業関係費に過度に依存せず、自主財源でもある整備新幹線の貸付料を活用し、事業ペースを調整して時間をかけて整備することとした。財政規律に十分に配慮した計画である」などと説明する。また、民間資金の活用についても検討を要するとの認識を示した。

 3区間の着工認可によって、残る未着工区間は北陸新幹線の敦賀-大阪間だけとなった。同区間について羽田国交相は「整備計画に基いて大阪まで整備することが重要。一方で財源の限界もある。今後も継続的に検討する」などと語った。

新幹線の整備方式 (資料:国土交通省)
新幹線の整備方式 (資料:国土交通省)

国交省の整備新幹線小委員会(委員長:家田仁・東京大学大学院教授)で4月3日に示した整備シミュレーション (資料:国土交通省)
国交省の整備新幹線小委員会(委員長:家田仁・東京大学大学院教授)で4月3日に示した整備シミュレーション (資料:国土交通省)