放射性セシウム土壌の除染システムを開発・実証

2012/02/21

放射性セシウム
土壌

 土木工事、産業廃棄物収集運搬、環境リサイクル事業などを展開する隠岐商事(本社・島根県隠岐の島町)は、同社が開発した土壌の除染システムの実証結果を明らかにした。同社取締役松江支店長高木紘治氏によると「放射性セシウムに汚染された土壌は、花崗岩が風化した真砂土の場合、10%以下まで減容化される」という。

 隠岐商事が開発したシステムは、かくはん機付き水槽、サイクロン付き振動ふるい機、フィルタープレス(ろ過装置の一種)、焼成装置などで構成する。汚染土壌からの放射性物質の分離、減容化するだけでなく、不溶化処理まで行うのが特徴だ(詳しくはテクノアソシエーツのサイトへ)。

汚染土壌の減容・不溶化処理フロー(資料:隠岐商事)
汚染土壌の減容・不溶化処理フロー(資料:隠岐商事)

 まず、汚染土壌をかくはん機付き水槽に入れ、水と放射性セシウムの吸着材を投入し、かくはんする。吸着材には、ゼオライトの一種であるモルデナイトを使う。ゼオライトがセシウムの吸着に有効であることは以前から知られていたが、特に、ゼオライトの一種であるモルデナイトは、高いセシウム吸着性を示すという。また、島根県が、天然モルデナイトの国内有数の産地であることから、島根県産のモルデナイト(イワミライト)を採用した。モルデナイトの粒径は、本システムに合わせて特別に調整した。

 かくはん後、サイクロン付き振動ふるい機にて、75μm以上の砂れきと、74μm以下の放射性セシウムを含む土壌とをふるい分ける。浄化した土壌は無害化土壌として採取場所に戻す。放射性セシウムを含む土壌には、新たに開発した凝集材「ネスナイトMC-2」を添加し、凝集、分離する。凝集分離液は放射性セシウムを含まないため、回収して、かくはん工程で再利用することも可能だ。

 底部に沈降し、放射性セシウムが濃縮したスラッジ(沈殿物)は、フィルタープレスで脱水し、脱水ケーキ化する。この脱水ケーキは、押し出し成形機で一定の形状に成型され、焼成炉にて1180℃以下の温度で焼成され、セラミック化される。

福島県内での2度の実証実験


中村友亮=テクノアソシエーツケンプラッツ

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