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編集長が語る日経コンストラクションの見どころ

30万橋の「生まれ年」を解き明かす手掛かりとは?

2015/04/24

 昨年の7月から、橋長2m以上の橋を対象として、5年に1回の近接目視点検が義務付けられました。橋梁の管理者は点検結果をもとに対策を考えるわけですが、そこに大きな壁が立ちはだかります。橋長2m以上の橋は全国に約70万橋ありますが、そのうちの約30万橋、実に43%の橋の竣工年が分かっていないのです。

 対策を考えるうえで、竣工年はかなり重要な情報です。竣工年をもとに、設計で準拠した示方書、コンクリートの配合、劣化のメカニズムなどを推測することができます。古い橋では完成図書が残っていないものが少なくありませんが、せめて竣工年が分かれば、補修計画の立案に大きな助けになるわけです。

 そうした橋の竣工年を解き明かす方法はないのか?日経コンストラクション4月27日号では、特集「それゆけ!老朽橋探偵」を企画しました。橋の点検や診断を数多く手掛ける「老朽橋探偵」にご登場願い、橋の「生まれ年」を探る手掛かりについて披露してもらいました。


日経コンストラクション2015年4月27日号特集「それゆけ!老朽橋探偵」から

 探偵は、橋に残っているわずかな手掛かりに目を凝らします。例えば、コンクリートから顔をのぞかせる鉄筋の形状、鋼材を留めているボルトの刻印、床版下面に残る施工の痕跡――。特集記事をお読みいただき、探偵の目の付け所と謎を解き明かしていく過程を、とくとご覧ください。なお、記事の作成に当たり、NPO法人橋梁メンテナンス技術研究所の月原光昭事務局長と樋野勝巳技術アドバイザーにご協力いただきました。

 橋の点検に関しては、各種のセンサーやロボットの導入に向けた検討が始まっています。精度や使い勝手の面でまだ発展途上にありますが、いずれは普及が進むでしょう。劣化の状況を定量的に判定でき、点検者の技量による結果の差が出にくくなるのが大きなメリットです。

 定量的なデータは劣化の診断や補修計画の立案に欠かせないものですが、探偵が探り出した情報がそこに加われば、より効果的な構造物の維持管理が可能になります。熟練の技術者が一線を退き始めていますが、まだ間に合います。特に若手の技術者の方は、いまこそベテランの知恵に学び、維持管理の奥深さに気付いてほしいと思います。

野中 賢=日経コンストラクション編集長日経コンストラクション

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