2025年の巨大市場
目次
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免震ゴム支承の性能偽装問題、橋への余波
社会の関心を集めた建築物の免震支承の性能偽装問題。国やメーカー団体は、同種の材料が支承材料として使われている橋に飛び火するリスクは小さいとみる。一方、これからの維持管理を考えるうえでの課題も浮かび上がってきた。
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精度を踏まえて複数の検査を併用
非破壊検査の使い方/「図解 維持・補修に強くなる」から
目視観察など表面から得られたデータだけでは内部の劣化状況を把握できない。維持管理計画を適切に立案するには、非破壊検査で構造物の性能を損なわずにコンクリート内部の情報を得ることが必要だ。
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劣化パターンと環境条件から原因を判断
コンクリートの劣化分類/「図解 維持・補修に強くなる」から
塩害や中性化といった経年劣化や構造的欠陥については最低限、日常の維持管理で見分けられるようにならなければならない。コンクリート構造物の維持・補修の基礎として、構造物に生じた変状から劣化要因を見極める要点を解説する。
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画像解析技術が点検・診断を革新
画像解析技術を駆使してインフラの点検や診断を効率的に進めようとする取り組みが目立ち始めてきた。従来の建設産業のプレーヤーだけでなく、異業種も含めた産官学のコラボレーションが成功のカギを握る。
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日本製紙が紙だけでなく“灰”も売る理由
「魔法の粉」のよう――。熊谷組東北支店の芳賀宏副支店長は、復興道路のトンネル工事で覆工コンクリートに用いた高品質フライアッシュの効用を、こう表現する。実はこのフライアッシュ、東日本大震災の津波で被災し、2012年8月に操業を再開した日本製紙石巻工場の石炭灰からつくった製品だ。
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新幹線を死守せよ、見えざる敵にレーザー照射
「バチッ、バチッ、バチッ」。緑色のレーザーが照らすコンクリートの表面から、かすかにちりが舞った。西日本旅客鉄道(JR西日本)が、鉄道総合技術研究所やレーザー技術総合研究所などと共同で数年前から開発してきた「レーザー法」が、いよいよ実用段階に入ったのだ。
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海外事業の成否を分ける泥臭さ
維持管理の市場は、国内だけに存在するわけではない。海外に目を向ければ、その市場規模は一気に拡大する。
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市民がインフラ点検要員に
インフラ老朽化の対応策の一つとして、「官民連携」への期待は大きい。これまで、国や自治体などのインフラ管理者が担っていた維持管理の仕事を、民間に委ねることによって、新たな工夫や効率的な取り組みを導こうという考えに基づく。ただ、民間の担い手は大企業だけとは限らない。
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静かに始まる橋の“リストラ”
インフラの“リストラ”を始めている自治体がある。札幌市だ。しかも、自治体側から撤去に向けた話を進めていくという先進的な取り組みだ。これまでは、住民など利用者側から声が上がらなければ、インフラの廃止に踏み込むことは難しかった。