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編集長が語る日経コンストラクションの見どころ

維持管理市場に続々と参入する「門外漢」

2014/08/22

 富士通、住友スリーエム、綜合警備保障(ALSOK)――。建設の世界からすると「門外漢」であり、しかもそれぞれの業界を代表するような企業が、続々とインフラの維持管理市場に参入を始めています。2012年末の中央自動車道・笹子トンネルでの天井板崩落事故以降、インフラ老朽化の問題がにわかにクローズアップされてきましたが、市場規模の拡大に伴い、市場を取り巻く勢力図にも大きな変化が生じつつあります。

 日経コンストラクションでは毎年8月下旬に発行する号で、維持管理に関する特集を掲載してきました。今年の8月25日号では、冒頭で述べた流れを受け、「インフラ市場異種争奪戦」と題した特集を企画しました。


日経コンストラクション2014年8月25日号特集「インフラ市場異種争奪戦」から

 維持管理に関する課題は多岐にわたります。維持管理に携わる人が足りない、高所や暗所の点検が難しい、担当者によって調査の精度に差が出る……。それぞれの課題に対して、異業種の企業が持つ技術やソリューションが役立っている事例を取り上げました。

 例えば、維持管理の業務量に対して人材が不足しているという課題について。ALSOKは、自社が持つ住宅や機械設備のセキュリティーサービス拠点を生かし、トンネルの異状発生時に短時間で駆け付けるサービスを展開。富士通は、車に取り付けたスマートフォンを利用して、走行するだけで道路の劣化状況を判定するシステムを構築しています。建設業界の「ニーズ」に、異業種の企業が持つ「シーズ」がマッチした事例と言えるでしょう。

 これまでは、こうしたニーズとシーズのマッチングが十分ではありませんでした。異業種の企業が建設業界に共同研究の話を持ちかけようにも、どこにアプローチしていいのか分からないという話を、ここのところよく耳にします。

 特集記事は、建設業界の革新に向けた五つの提言で締めくくっています。その一つに挙げたのが、「シーズに敏感たれ」。課題の解決には、これまで以上に異業種との協業が欠かせません。維持管理市場の拡大は、異業種の企業だけでなく、ニーズに合致するシーズを探り当てた建設業界の企業にとっても、より大きなビジネスチャンスになることでしょう。

野中 賢=日経コンストラクション編集長日経コンストラクション

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2016年度決算に関する数々の報道で「過去最高益」の文字が躍った建設業界。20年の東京五輪が終わった後も大型投資が続くとの見方が大勢だ。しかし、好調な業績の下で人件費上昇など利益を圧迫する要因がいよいよ顕在化する。
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