人手不足が慢性化する一方、東日本大震災以降に際立って増えてきた仕事量。土木技術者が働く環境では、厳しい状況が続く。そうしたなか、組織を挙げて従来の働き方を見直し、生活全体の満足度向上を模索する動きも生じ始めた。
総務省の労働力調査では、建設業の就業者数は2012年までに、全体数、技術者数ともに直近ピーク時から約3割減少。「特に土木分野は人手不足と高齢化が顕著に進んでいる」。建設技術者の転職サービスを手掛けるオズペック(東京都港区)の瀧嶋誠司社長は、こう語る。
下のグラフは、日経コンストラクションが読者を対象に実施した残業時間に関する調査結果だ。慢性化した人手不足と、仕事の負担増という実態がうかがえる。業界全体で厳しさが常態化するなかで、組織として働き方を見直す動きも生じ始めている。