しあわせな働き方
就業者数と人員構成のトレンドが変化を促す
目次
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増えるアウトソースに応える
戦力化するシニア5 エス・エス・ティー、地質情報整備・活用機構
いわばフリーランスのシニア技術者をネットワーク化して、土木構造物の点検・調査に特化した事業を展開するのはエス・エス・ティー(東京都台東区)。清水建設の土木技術職だった土屋郁夫社長は01年に50代半ばで退職後、事業を興した。
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海外プロジェクトで技術支援
戦力化するシニア4 JEM
東京都千代田区に本社を置くJEMも、得意分野にこだわり、大手建設会社などを退職したシニア技術者のポテンシャルをビジネスにつなげている会社だ。
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退職シニアたちが起業
戦力化するシニア3 シニアテック
企業の動きと並行するように、退職したシニア技術者が新たなビジネスに乗り出す例も定着してきた。シニアテック(大阪市)は、専門技術を持つシニアを社員や登録スタッフに抱えて、主に橋梁関連の技術支援サービスを展開している。建設会社などに向けたサービスだ。
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退職OBは自主点検の“助っ人”
戦力化するシニア2 三井住友建設
定年対象者の再雇用という枠を越えて、シニア技術者の知見を積極的に生かす動きもある。三井住友建設は5年前から、退職したOBによる「橋梁インスペクションエンジニア」制度を導入している。
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60歳はまだまだ現役
戦力化するシニア1 大林組
法制化の後押しもあって産業界にますます浸透する「定年延長」の波。慢性的な人材不足も背景にして、土木業界でも「60歳はまだまだ現役」とシニア技術者が長年の経験や知識を生かせる場が広がっている。
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土木系学生が描く将来
広がる興味と業界に求める情報
「土木専攻でも土木系の仕事に就かない学生が増えている」。大学の教員からは近年、こんな声が上がっている。首都圏の大学・大学院で土木を専攻する学生に、将来の仕事感を聞いてみた。土木本来の魅力に決して無関心ではないことも分かった。
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「女性だから」は関係ない
若手の女性技術者が抱く思い
大成建設のような取り組みは、手法の差はあれ、業界にじわりと広がっている。こうしたなかで、若手の女性技術者は仕事や将来にどんな思いを抱いているのか?──。
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社会起業家になったドボジョ
あきらめなければ一生携われる仕事
ソーシャルテクニカ(東京都中央区)の田村裕美代表は、異色の経歴を重ねてきた。地元の工業高等専門学校で土木を専攻。都内の住宅会社に4年ほど勤めた後、1994年に建設コンサルタント会社に移り、廃棄物処理場の設計や工事監理などを10年ほど手掛けた。
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「ドボジョ」が活躍する
女性技術者の継続就業を促す動きが加速
土木業界でも、女性技術者は既に珍しい存在ではない。土木好きの女子を指す呼び名「ドボジョ」もすっかり市民権を得た。技術者としての能力に男女の差はないが、働く女性ならではの悩みは今も残る。一方で、継続就業に向けた環境づくりなどの動きもある。
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働き方を変える
人手不足が慢性化する一方、東日本大震災以降に際立って増えてきた仕事量。土木技術者が働く環境では、厳しい状況が続く。そうしたなか、組織を挙げて従来の働き方を見直し、生活全体の満足度向上を模索する動きも生じ始めた。
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介護リスクに備える
仕事との両立支援に乗り出す建設会社も
身内の介護負担が生じたら、今までの働き方を続けられるか?――。高齢化社会が本格化するなか、組織を挙げてフォロー策に乗り出す会社もある。