「建設業は若者からそっぽを向かれている」と、かねて言われています。大学から土木学科が次々と姿を消し、土木を学んだ学生も建設業界以外の職に就くなど、土木は若者にとって魅力ある世界と映っていないのでしょう。

 もっと小さい子どもはどうでしょうか。例えば小学校に上がる前ぐらいの男の子には、建設機械が根強い人気を誇っています。絵本や写真集も数多く出ていますし、おもちゃにしても数百円のものから1万円を超えるモデルまで(これは大人のマニア向けかもしれませんが)、様々なものが発売されています。

 もちろん子どもは、建設機械を単にかっこいいクルマ、と認識しているにすぎませんが、その「かっこいい」とか「ダイナミック」というところが、まさに土木の魅力の原点ではないでしょうか。

 そこで日経コンストラクション4月22日号では、小難しい理屈を抜きにして、いろいろな意味で「すごい」機械を集めてみようと、特集「土木を支えるすごい機械50」を企画しました。


日経コンストラクション2013年4月22日号特集「土木を支えるすごい機械50」から
日経コンストラクション2013年4月22日号特集「土木を支えるすごい機械50」から

 記事では、原発事故対応に活躍する特殊建機、地方の建設会社が約30年にわたって開発してきた水中バックホーなど、普段あまり見ることができない建機を紹介しています。そのほかにも、らせん型小水力発電装置、空中撮影用の小型ヘリコプター、ロボットスーツなど、多種多様な機械を取りそろえました。それぞれの機械の「すごさ」をお伝えするのに加えて、開発の経緯や苦労、機械の進化を通して見える建設業の未来像についても触れています。

 建設業界で働くみなさんの中には、土木の持つ「すごさ」にあこがれて、この世界に足を踏み入れた方も多いと思います。ぜひ特集記事をお読みいただき、土木の魅力を今一度、思い起こしていただければありがたいです。