国土交通省は2008年7月に定めた情報化施工推進戦略で、12年度までに情報化施工を標準的な工法として定着させる方針を打ち出しました。対象となるのは、道路と河川の土工事、舗装工事。大規模工事ではダム工事も対象に加え、中小工事に先行して10年度までの定着を目標にしています。

 IT(情報技術)とかICT(情報通信技術)と聞いただけで少し距離を置きたいと身構えがちの技術者にとっても、無視できない流れです。悠長に構えられるほど先のことでもありません。日経コンストラクションではこのような流れを踏まえて、6月26日号で「現場に効く情報化施工」と題する特集を組みました。

 情報化施工の現場を訪ねて、現場での取り組みを取材しました。前田道路のように、小規模な舗装工事で展開している会社もあります。各社は工期短縮や品質向上などでメリットを感じていますが、情報化施工で得たデータを検査に生かせないといった課題もあります。国交省中部地方整備局は、課題を抽出してさらなる普及を図るために、08年度から建設ICTモデル工事を始めています。詳しくは特集記事をお読み下さい。

 本号では、8月初旬に実施される技術士第二次試験(筆記試験)の直前対策のために誌上講座として10ページを割きました。受験指導を手掛ける専門家に執筆を依頼して、08年の出題傾向と09年の出題予想分野をまとめ、理解しておきたい25のキーワードを解説しています。毎月第二金曜日発行号に連載している「技術士一直線2009」と併せてお読みください。