基礎底面から深さ5mの状態は?

 10月20日、まずは全18本について基礎底面レベルから約2.5mの杭の状態を確かめた。深さ2.0mで鉄筋かごのフープ筋のピッチが変わるため、深さ2.5mを目安とした。ここでは全ての杭で、充填不足であることが確認できた。

基礎底面から2.5mの深さでの杭の状況(資料:横浜市)
基礎底面から2.5mの深さでの杭の状況(資料:横浜市)

 このため、特に状態の悪い1本について基礎底面レベルから5mまで掘削した。10月27日に状態を確認したが、やはり充填不足だった。

基礎底面から5mの深さでの杭の状況(資料:横浜市)
基礎底面から5mの深さでの杭の状況(資料:横浜市)
基礎底面から5mの深さでの杭の状況(資料:横浜市)
基礎底面から5mの深さでの杭の状況(資料:横浜市)

 市は、コンクリートの充填不足は杭の頂部周辺に限らないと判断。建物を支える強度が得られないとして、18本の杭すべてで再施工することに決めた。

 市は、原因について「施工過程で充填不足が発生した」としているが、詳細は不明だ。専門工事会社へのヒアリングなどから、地下水の影響などが考え得るとしているが、現時点で特定できてはいない。

 再施工では、構築した杭をいったん解体し、同じ場所で現場打ち杭を構築することを想定している。再施工に要する追加費用は、渡辺組JVが負担する。現在、詳細な施工計画や工程などを詰めている。第2工区や設備工事の施工者などと調整したうえで、15年1月末までに事業全体のスケジュールを確定する予定だ。