東京急行電鉄と東日本旅客鉄道、東京地下鉄の3社は7月31日、渋谷駅街区の駅ビル建て替え工事に着手した。地上46階、高さ約230mの東棟と、地上10階建ての中央棟、13階建ての西棟の3棟で構成する。東棟の建設を先行し、2020年の開業を目指す。その後、中央・西棟を着工し、27年までに完成させる予定だ。

渋谷駅周辺の将来像。東急東横線駅舎跡地などに高さ120~200m級の超高層ビル計5棟を建設する(資料:東京急行電鉄)
渋谷駅周辺の将来像。東急東横線駅舎跡地などに高さ120~200m級の超高層ビル計5棟を建設する(資料:東京急行電鉄)

 渋谷駅街区の3棟は、日建設計と東急設計コンサルタント、ジェイアール東日本建築設計事務所、メトロ開発の4社で構成する共同企業体が設計を担当する。渋谷地区の一連の再開発では、駅周辺の大規模建築物のデザインを調整する「渋谷駅中心地区デザイン会議」(座長:内藤廣東京大学名誉教授)を経て、デザインアーキテクト制を採用。東棟高層部のデザインを日建設計が、東棟の低層部と西棟の外装の一部などを隈研吾建築都市設計事務所が、西口の大屋根や中央棟4階の広場などをSANAAが、それぞれ担当する。

 着工に合わせて東急電鉄は、渋谷駅周辺街区の模型や、VR(バーチャルリアリティ)映像を公開した。これらを通して、渋谷の変化を先取りしよう。

500分の1スケールの渋谷駅周辺街区模型。北西方面から見る(写真:日経アーキテクチュア)
500分の1スケールの渋谷駅周辺街区模型。北西方面から見る(写真:日経アーキテクチュア)
250分の1スケールの渋谷駅中心部の模型。曲面の屋根はSANAAがデザインを監修した(写真:日経アーキテクチュア)
250分の1スケールの渋谷駅中心部の模型。曲面の屋根はSANAAがデザインを監修した(写真:日経アーキテクチュア)