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新国立の基本設計公表、開閉式屋根は「遮音装置」

2014/05/28

 日本スポーツ振興センターは5月28日、2020年東京五輪のメーン会場となる新国立競技場の基本設計の結果を公表した(説明書や設計図、完成予想図などはこちら)。

基本設計で固まった新国立競技場の完成予想図。南西側から見る(資料:日建設計・梓設計・日本設計・アラップJV)

 新国立競技場の基本設計は、日建設計・梓設計・日本設計・アラップ設計共同体(JV)が担当した(関連記事)。12年11月の国際デザイン・コンクールで最優秀賞に選ばれた英国の建築設計事務所、ザハ・ハディド・アーキテクツによるデザイン監修の下で、同JVが具体的な建築計画をまとめた。

2012年11月の国際デザイン・コンクールで最優秀賞に選ばれた時点でのザハ・ハディド・アーキテクツの案。北西側から見る(資料:日本スポーツ振興センター)

西側の上空から見た現在の国立競技場(写真:日本スポーツ振興センター)

 日本スポーツ振興センターは昨年11月に公表した基本設計条件案で、延べ面積を当初計画から2割強減らし、規模やコストを縮小する方針を示していた。基本設計はこれに沿ったものだ(関連記事)。

 新国立競技場の設計における課題は主に4つ挙げられる。

 1つ目はサッカーやラグビーの国際試合などに対応できる天然芝の敷設。2つ目は開閉式の屋根の設置だ。芝生の生育を促すために屋根を開いて採光を確保する一方、音楽イベントなどの開催時には音響性能や遮音性能を高めるために屋根を閉じる必要がある。いずれも国際デザイン・コンクールを実施する段階から、設計の条件として求められていた。

 3つ目の課題は規模。巨大な施設が周辺の景観を損なうといった指摘が挙がっていた。

 最後の課題はコストだ。国際デザイン・コンクールを公募した際に、日本スポーツ振興センターが想定していた建設費は1300億円。ところが、ザハ・ハディド・アーキテクツによる新競技場の当選案を忠実に実現すると、建設費が最大で3000億円程度に達する恐れのあることが後に判明した。

 基本設計は当初、14年3月までに終える予定だったが、結果の公表がおよそ2カ月遅れた。これらの課題の検討に時間を要したためとみられる。

瀬川 滋ケンプラッツ

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