ザ・パークハウスグラン南青山高樹町(写真:ケンプラッツ)
ザ・パークハウスグラン南青山高樹町(写真:ケンプラッツ)

工事の不具合で販売中止・契約解除

 東京都港区南青山7丁目に建設中の高級マンション「ザ・パークハウスグラン南青山高樹町」が、工事の不具合により販売中止・契約解除の事態に追い込まれた。事業主は契約解除に際して購入者に手付金を返し、迷惑料を支払うなどの対応をとる。工事の不具合とは、配管や配線を通すための「スリーブ」といわれる貫通孔が、設計図が示す通りに入っていなかったこと。まさに前代未聞の大失敗である。

 事業主は三菱地所レジデンス、設計監理は三菱地所設計、建築施工者は鹿島建設、設備工事施工者は関電工。

 マンションの世界で特に評価が高いのは、大手デベロッパーでは三井不動産レジデンシャル、三菱地所レジデンス、野村不動産、住友不動産である。また、建設会社ではスーパーゼネコンと称される、鹿島建設、大成建設、清水建設、大林組、竹中工務店。そして、設計事務所では日建設計、日建設計ハウジング、三菱地所設計になる。

 今回は、このうち、三菱地所レジデンス、鹿島建設、三菱地所設計という、大失敗しないはずの最強トリオが当事者であるだけに、社会に与えるショックは大きい。この問題を報じたフジテレビ「スーパーニュース」、J-CASTニュース週刊ダイヤモンド2月8日号を基に、なぜ工事に失敗したのかをQ&A方式で研究する。

ザ・パークハウスグラン南青山高樹町」概要

  • 所在地─東京都港区南青山7丁目
  • 構造─鉄筋コンクリート造
  • 規模─地上7階、地下1階、塔屋1階
  • 総戸数─86戸
  • 平均専有面積─約102m2
  • 平均価格─約1億4000万円
  • 平均坪単価─456万円
  • 竣工予定─2014年1月下旬
  • 引渡予定─2014年3月下旬