清水建設は、トライスター型の建物向けに積層ゴムによる免震構造とダンパーによる制振構造とを組み合わせた「ハイブリッド免制震システム」を開発し、東京・豊洲で建設中の超高層マンション「スカイズタワー&ガーデン」に初めて採用した。
トライスター型の建物とは、中央部のコアからY字状に3つの棟を伸ばしたもの。四角形の平面をした一般的なマンションと比べて、足元にまとまった空地を確保でき、多方向の眺望が楽しめるといった特徴がある。各住戸とコアに通したエレベーターとの距離も短くできる。
半面、地震などの揺れによって建物が構造的にねじれやすい。そこで従来のトライスター型の建物は、躯体の外周に柱と梁を強固に組んで抵抗していた。
スカイズタワー&ガーデンでは、地下2階の直下に84基の積層ゴムを配置。重さ約24万トンの建物を支える。さらに、建物中央のコアウオールと各棟の先端付近にある壁柱に、計204基の境界梁ダンパーを取り付ける。