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東京駅の謎が解けた? 武雄温泉楼門を保存修理

2013/08/01

東京駅から逃げ出した? 干支の4つが楼門天井に

 見学会を主催した武雄市教育委員会は、150~200人程度の見学者を見込んでいた。ところが、梅雨明け後の30度を超える猛暑日にも関わらず、予想を上回る310人の見学者が訪れた。市民の関心を引いた理由があった。

 修復工事を終えた東京駅の丸の内駅舎ドーム天井には、十二支のうち8つの干支をかたどったレリーフがある。ドームにはうち卯(う)、酉(とり)、午(うま)、子(ね)の4つが欠けていた。

 ところが、その4つが武雄温泉楼門で見つかったのだ。改修工事着手をきっかけに、2階天井の四隅に彫られていることが分かった。4月に地元紙と全国紙で報道され、辰野の故郷である佐賀(唐津市出身)と東京を結ぶ“十二支の謎”として注目を集めた。楼門にある、卯、酉、午、子がそれぞれ東西南北をあらわす干支であり、楼門天井に方角と合致して配されていた。一方、東京駅の八角形のドームにも8つの干支の方角と対応してレリーフが配してあった。晩年の辰野の遊び心であろうか。

 いずれにしても、このニュースは地元の武雄市民はもとより、県内外の一般の人々の楼門への高い関心となって現れたようだ。

 保存修理工事については、11月末の完了を予定している。注目を集める楼門の4つの干支の天井板については、狭くて急な階段を上る必要があるため常時公開は難しいという。武雄温泉(株)総務課の岸川日出男課長は「これからの検討になるが、日時や人数を限定したかたちで一般市民向けの公開を考えている」と話す。

改修前の武雄温泉楼門。塗装の色がくすんでいた。2011年5月撮影(写真:村島 正彦)

7月14日の見学会の様子。午前と午後の2回見学会が企画され、310人の参加があった。市内、県下のほか福岡や長崎など隣県からの見学者もいた(写真:村島 正彦)

工事看板(写真:村島 正彦)

説明をするのは、設計・監理を担当する文化財建造物保存技術協会福岡監理事務所の下条幸紀技術職員(写真:村島 正彦)

袴腰の施工の様子。構造用合板などを必要に応じて付加して耐震性を高めている(写真:村島 正彦)

今回の復元工事では、当初の色に塗り替える。改修前に塗られていた朱より赤味が強いという。説明するのは、清水建設の乙益寛治工事主任(写真:村島 正彦)

木部の腐朽の修復方法や使用する工具について解説する(写真:村島 正彦)

楼門2階格天井の四隅にはめられた板の実物。干支が彫られている。説明するのは武雄温泉(株)総務課の岸川日出男課長(写真:村島 正彦)

武雄温泉新館。楼門と同じく辰野の設計で大正4年(1915年)竣工。1973年まで共同浴場として利用されていた。2000~02年に解体修理が行われた(写真:村島 正彦)

楼門2階四隅のうち西側にはめられた酉(とり)(写真:文化財建造物保存技術協会)

北側にはめられた子(ねずみ)(写真:文化財建造物保存技術協会)

南側にはめられた午(うま)(写真:文化財建造物保存技術協会)

東側にはめられた卯(うさぎ)(写真:文化財建造物保存技術協会)

東京駅の丸の内駅舎北ドーム天井。八角形であるため十二支のうち8つが、このドームのレリーフとして装飾に用いられている。薄緑色の丸いレリーフが干支(写真:村島 正彦)

村島 正彦=ライター日経アーキテクチュア

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