プレキャストコンクリート(PCa)の格子で、1フロア6000m2の巨大空間を包み込む――。構造材と外装材を兼ねる格子状の「殻」を、どうやって美しく施工するか。施工者に難題が突き付けられた。

 現場はキユーピー仙川工場の跡地。研究所やグループ会社のオフィスなどを集約した施設に建て替える計画だ。建て替え後の建物は、鉄骨造(一部鉄骨鉄筋コンクリート造)の地下1階、地上5階建て。1フロア面積は約6000m2で、都内最大級を誇る。日建設計が設計を、大成建設が施工を担当している。

PCaの柱を吊り上げる。構造材と外装材を兼ねるため、高い施工精度が要求された(写真:大成建設)
PCaの柱を吊り上げる。構造材と外装材を兼ねるため、高い施工精度が要求された(写真:大成建設)

外観の完成イメージ。キユーピーのシンボルパターンである網目模様を外観に表現した(資料:日建設計)
外観の完成イメージ。キユーピーのシンボルパターンである網目模様を外観に表現した(資料:日建設計)
キユーピーの網目模様はマヨネーズなどのパッケージに見られる(写真:日経アーキテクチュア)
キユーピーの網目模様はマヨネーズなどのパッケージに見られる(写真:日経アーキテクチュア)

建物内部から見たPCa柱(写真:日経アーキテクチュア)
建物内部から見たPCa柱(写真:日経アーキテクチュア)
施工中の建物内部。1フロアの面積は約6000m2と都内最大級を誇る(写真:日経アーキテクチュア)
施工中の建物内部。1フロアの面積は約6000m2と都内最大級を誇る(写真:日経アーキテクチュア)