1枚約90tの巨大なプレキャストコンクリート(PCa)板が円形に並んだ姿は、まるで花びらのよう。鉄骨屋根を持ち上げながら「花びら」が開くと、大空間の体育館が半日で上棟する――。こんな前例のない工事が、ヤマト運輸が約1400億円を投じて整備する物流ターミナル「羽田クロノゲート」で最盛期を迎えている。

施工中の羽田クロノゲート・フォーラム棟。巨大なPCa板を設置している途中の状況で、11月29日に撮影(写真:鹿島)
施工中の羽田クロノゲート・フォーラム棟。巨大なPCa板を設置している途中の状況で、11月29日に撮影(写真:鹿島)

3つのパネルを緊結して1枚のPCa板をつくる。吊り降ろす位置には、高い精度が要求された。12月5日に撮影(写真:日経アーキテクチュア)
3つのパネルを緊結して1枚のPCa板をつくる。吊り降ろす位置には、高い精度が要求された。12月5日に撮影(写真:日経アーキテクチュア)

移動式クレーンが林立する羽田クロノゲートの工事現場。クレーンの数は、750tが1台、650tが2台、600tが1台、500tが3台。「建築現場ではまず見られない数と大きさだ」(鹿島羽田物流ターミナル新築工事の岡本厚志副所長)(写真:日経アーキテクチュア)
移動式クレーンが林立する羽田クロノゲートの工事現場。クレーンの数は、750tが1台、650tが2台、600tが1台、500tが3台。「建築現場ではまず見られない数と大きさだ」(鹿島羽田物流ターミナル新築工事の岡本厚志副所長)(写真:日経アーキテクチュア)