東北工業大学5号館(仙台市太白区)は、外付けブレースで耐震補強した建物の草分けだ。1978年の宮城県沖地震で被災し、1階の柱を中心にせん断破壊による亀裂が生じた。そのため79年に、梁間方向にRCの耐震壁を増設したり、柱と腰壁の縁を切ったりするとともに、桁行き方向に鉄骨の外付けブレースを新設した。5号館は今回の震災で、震度5強の地震に見舞われた。しかし、「妻側の耐震壁に0.1?程度の亀裂が入るなどの被害はあったが、今のところ構造にかかわる大きな被害は見つかっていない」。建物被害の調査に当たった、同大学工学部建築学科の大沼正昭教授はこう話す。
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