10月12日まで開催されている「水都大阪2009」では、大阪の中心部にあるロの字型につながった「水の回廊」などの水辺を舞台に、橋や水門のライトアップが実施されている。川に挟まれた中ノ島公園を中心に開催されている体験型のアートプログラムと連動するように、土佐堀川や堂島川などに架かる橋をLEDなどの光で浮かび上がらせている。夜の水辺の楽しさ・美しさを来訪者に再認識、再評価してもらい、かつての大阪=水都という街のブランドイメージを復活させようという試みだ。

 水辺のライトアップを楽しむために、水都大阪の期間中はグルーズ船などを巡航させている。今回は岸辺からではなく、船上から撮影した動画で、橋や水門のライトアップの様子を紹介する。

難波橋/天神橋



難波橋


橋梁下部をLEDの光で照らし、様々な色に変化させることで光のトンネルをつくった。石造りの橋頭堡は、メタルハライドランプで際立たせた。橋の両側にある橋名板は、それぞれ平松邦夫大阪市長と橋下徹大阪府知事が書いたものを新たに設置している。

(動画:不動まゆう)

ライトアップの仕様・台数
橋頭堡 メタルハライドランプ150W 8台
橋梁下部 LEDY-SPOT60 35台
橋梁側面部 CDM-T70W 20台
橋脚部 LED電球色 6台

<難波橋詳細>
橋長:189.7m、幅員:21.8m、形式:鋼鈑桁
完成:大正4年(昭和50年架け替え)
位置:北区、中央区 大川(旧淀川)
<実施主体>
水都大阪2009実行委員会



天神橋


中ノ島公園の東側に架かる、堂島川と土佐堀川の二つをまたぐ橋。天神祭をテーマに、灯篭をイメージしたオレンジの灯りで橋梁を演出した。橋梁側面のエッジ部分を彩るように蛍光灯型LED照明器具を配置している。橋の中間点には新たにアーチ型の噴水が設置された。川の水をくみ上げて、30分に一度、毎分2.2tのペースで5分間にわたって水を吹き出す。高さ約20m、距離約60mの水のカーテンをつくり、夜は白色またはオレンジ色の光でライトアップする。噴水の建設費は約5000万円

(動画:不動まゆう)

ライトアップの仕様・台数
蛍光灯型LED照明器具 372台(アーチ部は調光により照度演出あり)
灯篭型照明 8台(4台既存品)

<天神橋詳細>
橋長:210.7m、幅員:22m、形式:鋼アーチ
完成:昭和9年
位置:北区、中央区 大川(旧淀川)
<実施主体>
水都大阪2009実行委員会