東京・銀座中央通り沿いに建つ国内有名ブランドの自社ビルの建て替えが加速してきた。

 創業80年のポーラは、銀座1丁目にあった旧ポーラ銀座ビル(1960年完成)を取り壊し、その跡地に高さ60mのポーラ銀座ビルを建設中だ。今年10月にオープンする。

ポーラ銀座ビルの完成予想図。ファサードは、可動式特殊加工パネルで構成する(資料:ポーラ)
ポーラ銀座ビルの完成予想図。ファサードは、可動式特殊加工パネルで構成する(資料:ポーラ)

 地下2階・地上12階建てで、延べ面積は約4500m2。地下1階から地上1階までが、ビューティーショップの旗艦店「ポーラザビューティ銀座店」、2階に和菓子・茶房の店舗、3階にギャラリー、11~12階にフレンチレストランなどが入る。

 デザインコンセプトは、「水、光、時」。180枚のキネティック・パネル(可動式特殊加工パネル)で構成したファサードは、LED照明を使って様々な色彩に変化させる予定だという。

 一方、銀座7丁目にあった旧ヤマハ銀座ビル(1951年完成)も3年前に建て替えが決定。その跡地に現在、新ヤマハ銀座ビルが建設中で、オープンは2010年2月の予定だ。

新ヤマハ銀座ビルの完成予想図。外観デザインは、日本の伝統美と現代の先端的なデザインを組み合わせたものになるという(資料:ヤマハ)
新ヤマハ銀座ビルの完成予想図。外観デザインは、日本の伝統美と現代の先端的なデザインを組み合わせたものになるという(資料:ヤマハ)

 新ビルは、地下3階・地上12階建ての本館と地下2階・地上7階建ての別館で構成する。中心となる本館は、延べ面積が約7600m2。地下2階はライブや展示会として使えるイベントスペース、地下1階から地上5階までが楽器や楽譜、CDなどを販売する店舗、7階から9階までが座席数約330席のアコースティック楽器専用の音楽ホール、10階から12階が音楽教室となる。

 建物のデザインコンセプトは「音・音楽による感動の創造」。外観デザインは、同社が目指す「伝統と革新の融合」を視覚的に表現したもので、日本の伝統美と現代の先端的なデザインを組み合わせている。

ポーラ銀座ビル

所在地=東京都中央区銀座1-7-7 
敷地面積=410.05m2 
建築面積=354.97m2 
延べ面積=4484.69m2 
構造・階数=S造・一部SRC造、地下2階・地上12階 
発注者=ポーラ 
設計・監理=日建設計+安田アトリエ 
施工者=竹中工務店 
オープン=2009年10月3日(予定) 

新ヤマハ銀座ビル本館

所在地=東京都中央区銀座7-9-14 
敷地面積=635m2 
建築面積=578m2 
延べ面積=7583m2 
構造・階数=地下RC造・地上SRC造、地下3階・地上12階 
発注者=ヤマハ 
設計者=日建設計 
施工者=鹿島 
オープン=2010年2月26日(予定)