内閣府と国土交通省は2009年6月16日、「中央合同庁舎第8号館整備等事業」についてPFI(民間資金を活用した社会資本整備)の採用を決定した。4月13日に発表した「中央合同庁舎第8号館整備等事業の実施に関する方針」に基づいた内容の事業となる。PFI事業の形態はサービス購入型・BTO(Build-Transfer-Operate)方式で行う。

 入札公告は09年7月ごろに実施、12月ごろに民間事業者を選定する。総事業予算は約370億円。事業期間は事業契約締結日から2024年3月31日までの約14年間。主な事業内容は以下の通り。

  • 新庁舎(中央合同庁舎第8号館)の設計・建設・工事監理
  • 内閣府庁舎A棟改修業務
  • 内閣府庁舎B棟および既存付属棟などの解体撤去(B棟解体後に新庁舎を建設)
  • 新庁舎、A棟などの維持管理業務
  • 引渡し後の新庁舎、A棟及び仮設庁舎などの施設運営

現在の内閣府庁舎の配置(資料:国土交通省)
現在の内閣府庁舎の配置(資料:国土交通省)
新庁舎完成後の配置(資料:国土交通省)
新庁舎(中央合同庁舎第8号館)完成後の配置(資料:国土交通省)

 B棟を解体後に建設する新庁舎には、内閣官房、内閣府、総務省公害等調整委員会が入居する。施設規模は約5万2000m2。新庁舎には、建築物総合環境性能評価システム(CASBEE)のSランクなど高い水準での環境配慮を求める。

 国交省の資料「官庁施設における地球温暖化対策」によると、新庁舎には、断熱サッシ、Low-e複層ガラス、蓄熱システム、コージェネレーション装置、太陽光発電(30kW以上)、シースルー太陽光発電、風力発電、外気冷房、ナイトパージ、クールビズ空調システム、昼光利用制御装置、保水性舗装、微細な水滴の噴霧を利用した装置、光触媒による超親水性の仕上げ、LED照明といったグリーン化技術の採用を見込んでいるという。