約600ページの文庫本3冊に及ぶ超長編小説『大聖堂』(ケン・フォレット/1991年/新潮文庫、2005年/SB文庫)は、建築が主役そのものだ。主人公は建築職人の父と義理の息子。2世代にわたる数十年がかりの普請を通じ、ロマネスクからゴシックへと移行する建築様式が、構法から空間構成、図面の描き方までリアルに語られる。
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