コクヨは08年11月、「新たな環境配慮のワークスタイルを取り入れた実験オフィス」を開設した。 東京都港区にある「エコライブオフィス品川」がそれだ。約2000m2の執務空間で、約140人のスタッフが働く、現場を見学できる“ショーケース”だ。ベースライトにLED照明を導入し、ワーカーが不在になると自動的に照度を落とすことで、従来の照明設備に比べて約60%の消費電力量(CO2排出量25t)の削減を目指している。

 ここでは、「タスク&アンビアント照明」を採用している。資料を読み書きするなど、デスク上での作業用照明(タスク光)と、間接照明などでオフィス全体の明るさ感をつくる環境用照明(アンビアント光)の併用によって、省エネと豊かな光環境を両立させる照明手法だ。

 天井設置のLED照明によって机上面照度を700ルクスと500ルクスのゾーンに分け、500ルクスのゾーンの机には、色温度を変えられるLEDのタスクライトを設置した。「500ルクスのゾーンでは当初、暗いと感じるワーカーが半数ほどいた。現在は、ほとんどのワーカーがこの明るさに慣れた。LED照明を使用していることに気付かない社員もいる」と、コクヨビジネスサービス広報部の海老澤秀幸氏は語る。

「エコライブオフィス品川」の執務スペースの天井には、中央に空調の吹き出し口があるスクエア形(600mm×600mm)LED照明を設置。机上面照度が500ルクスのゾーンでは、デスクトップに円盤型のLEDデスクライトを置いた(写真手前)。円盤のエッジが発光し、デスク上での作業を補助するタスク光となる。執務スペースの中央から奥が700ルクスのゾーンだが、明るさに大きな違いは感じられない(写真:井上 雅義)
「エコライブオフィス品川」の執務スペースの天井には、中央に空調の吹き出し口があるスクエア形(600mm×600mm)LED照明を設置。机上面照度が500ルクスのゾーンでは、デスクトップに円盤型のLEDデスクライトを置いた(写真手前)。円盤のエッジが発光し、デスク上での作業を補助するタスク光となる。執務スペースの中央から奥が700ルクスのゾーンだが、明るさに大きな違いは感じられない(写真:井上 雅義)

天窓のある中庭「ライブラリーコート」を、オフィスの中央かに配置。屋内庭園の周囲をフリーデスクと書棚が囲む。シンボルツリーはLED照明でライトアップされ、周囲に点在するプランターにもLED照明を内蔵した。放射熱を出さないLEDは、乾燥しやすい屋内緑化に最適な光源だ。室内スペースに隣接緑地は、働きながら四季の変化を感じられ、」リフレッシュ効果や創造性の向上を期待できる(写真:井上 雅義)
天窓のある中庭「ライブラリーコート」を、オフィスの中央かに配置。屋内庭園の周囲をフリーデスクと書棚が囲む。シンボルツリーはLED照明でライトアップされ、周囲に点在するプランターにもLED照明を内蔵した。放射熱を出さないLEDは、乾燥しやすい屋内緑化に最適な光源だ。室内スペースに隣接緑地は、働きながら四季の変化を感じられ、」リフレッシュ効果や創造性の向上を期待できる(写真:井上 雅義)