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一軒丸ごとLED住宅が完成

2009/04/06

LED
照明
施工
住宅
建材・設備
特集:LED

 日経ホームビルダー4月号では、全ての照明器具にLED照明を採用した戸建て住宅の事例を掲載した。ここでは、その一部を紹介する。

 使用したLED照明器具は約100灯で、白熱電球などの照明器具は1灯もない――。すべての照明器具をLEDにした戸建て住宅が2009年3月、広島県東広島市に完成した。実験ではなく、一般の建て主から受注した住宅だ。

戸建て住宅に設置したLED照明と施工中の様子。照明器具の配置などに注意は必要だが、施工は一般的な照明器具の場合とほとんど変わらない(写真:フロンティア・サンワ)

 建て主がLED照明を導入した理由は、省エネルギー効果を期待しただけではない。同居する親が高齢だったこともあり、高齢者には負担となる電球交換の手間を減らしたかったからだ。

 LED照明の定格寿命は一般的に白熱電球の約40倍で、約10年は交換の必要がない。この住宅の導入コストは、従来の照明器具を設置した場合と比べて、約10倍に当たる250万円程度。建て主はコストよりも利便性を選んだ。

従来の照明器具を導入した場合とLEDを導入した場合の比較(東広島の住宅の場合)
従来の照明器具 LED照明器具
消費電力(1日当たり) 16.382kwh 3.175kwh
CO2排出量(1日当たり) 9.092kg 1.762kg
ランプコスト(10年で必要なランプ交換費用) 24万2964円 0円
照明器具の導入コスト 約25万円 約250万円
1日8時間点灯した状況で計算。実際には使用場所によるランプの違いによりコストは異なる。表は、山根木材の資料を元に日経ホームビルダーが作成した(資料:日経ホームビルダー)

 住宅の設計と施工は山根木材(広島市)が担当した。同社にとって、戸建て住宅でLED照明を導入するのは初めての試みだ。そこで、照明の設計と施工は、LED照明の開発企画と販売を手がけるフロンティア・サンワ(広島市)に協力を依頼した。

 フロンティア・サンワLED製品企画部の松本幹也さんは、「LED照明だからといって、特別な設計や施工が必要になるわけではない。ポイントさえ押さえておけば、一般的な照明工事と大きく変わらず導入できる」と話す。

 今回の事例を基に、LED照明を住宅に導入するためのポイントを見ていこう。

光の角度が狭い

 LED照明を導入する際に、まず注意したいのが、照明器具の配置だ。器具によっては、LED照明は従来型の照明器具に比べ、光の広がる角度が狭い。そのため、照明直下を外れると暗く感じてしまう。特に、光の広がり方が狭いLED照明の場合は、壁面に光が反射する効果を期待できない。壁面に光を当てて、明るさを演出したい場合は注意が必要だ。

 この住宅のケースでは、「従来照明と同等の明るさを確保するために、通常では白熱電球1つのところに2つのLED照明器具を設置した」と松本さんは言う。たとえば廊下だ。従来の照明器具のダウンライトなら、幅800mm、高さ2400mm程度の条件の場合、60W程度の照明を2100mm間隔で設置すればよい。これをLED照明で実用的な明かりにするためには、4WのLED照明を、約1200mm間隔で設置する。

廊下やトイレだけでなく、居間や寝室などすべての部屋にLED照明を導入した。その数は、全部で約100灯に上る。一部の照明では、電球型LED照明を使う工夫もした。フロンティア・サンワと山根木材は今後共同で、戸建て住宅向けのLED照明の活用を検討中だ(資料:山根木材)

発熱に注意

 LED照明の施工で盲点となりやすいのが、LEDから発する熱の問題だ。LEDは白熱電球などと異なり、発光面が熱くなることはない。しかし、発光面の裏側は発熱する。この熱を逃がさなければ、LED照明の寿命が短くなる。

 メーカーが販売するLED照明は大抵、独自の放熱設計を施して温度を下げる工夫をしている。だが「その放熱を妨げる施工をしてしまうと、不具合が出てしまいかねない。機器の温度が55度を超えないように施工したい」と松本さんは指摘する。たとえば、ダウンライト型LED照明などの場合、放熱穴と断熱材の距離が、仕様書に従って適切に確保できているかの確認が必要だ。

 可能であれば、「LED照明の施工実績がある専門工事会社に、設置場所などを相談したほうがいい」と松本さんはアドバイスする。

 またLED照明は、交流電流を直流電流に変換するコンバーターを内蔵しているため、従来型の照明器具に比べて重い。施工の不備や下地の強度不足によっては、重みで外れ、脱落する恐れもある。コンバーターと照明本体が別になっているタイプの場合は、コンバーターの設置スペースに対して補強などが必要になる場合もある。これらのポイントは、照明リニューアルでも同じだ。

◆詳しくは、日経ホームビルダー4月号の「使えるニュース」に掲載しています。

村田 晧=ライター日経ホームビルダー

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日経ホームビルダー2009年4月号23ページ<使えるニュース>で関連記事をお読みになれます。

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読者のコメント (11 件)
>>建て主がLED照明を導入した理由は、省エネルギー効果を期待しただけではない。同居する親が高齢だったこともあり、高齢者には負担となる電球交換の手間を減らしたかったからだ。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 同居するなら電球交換は息子がしてやればよいのでは??????????親にやらす必要はないし。干渉しない同居? それから、従来の照明器具ってのが謎です。従来の照明器具が蛍光灯だったらLEDとこんなに効率はそんなに変わらないはず。LEDと違って光が拡散するので灯具自体の数もかなり減らせるはず。
(2009/08/04 10:12)
すてきなものだと思います。将来は、LEDとなるのでしょう?ランニングコストなども数字で明記して頂ければ、納得した方が興味を 示すのではないでしょうか?
(2009/04/21 12:54)
ど素人主婦です。神奈川県Y市で55?の南向きのマンションで2人暮らしです。この狭い住宅で、夫の趣味のPCやAVほか電化製品と調理の熱で冬は暖房がいりませんが、3月から11月までは冷房が必要で困っていました。今年に入ってからですが、居間の照明にLED電球5.3W(明るさ60Wクラス)2個とPC周りのスタンド用にとLED電球(小)5個を使用したところ、平均室温が2度は下がっています。気候や電気製品の使用時間とも関係しているかと思いますが、電気代が1000円/月は下がっています。(電球の発色が私の好みではないのですが)ちょっと嬉しかったので投稿しました! 【編集部から】 ?の部分は文字化けしていました。
(2009/04/12 00:57)
工務店をやっています。私はお客様に間接照明やダウンライトや調光器を使った照明計画を提案するようにしています。いわゆるシーリング照明はほとんど使いません。結果、大半の照明器具は、白熱灯系のものです。ところが、意外に電気代がかからないといわれます。それは、おしゃれさよりも健康や生活のしやすさなどについて、きちんとお客様にレクチャーを行い、結果、欧米のような、ほの暗い空間での生活を楽しんでいただいているからです。お客様は、皆さん、できるだけ照明を落とそう、落とそうとしていらっしゃるみたいです。結果、電気代がかからないということです。ということは、省エネにもなっているはずです。もちろん、オールLED住宅よりは環境コストはかかっているかも知れませんが、まだまだ、品質などに完全な自信が持てないものを、お薦めはできないなあと思います。それに初期投資が安いんですよ。シーリング1灯の値段で、間接照明用の器具が5セットくらい買えるんじゃないかな。ダウンライトも同じ位買えると思います。LEDの導入コストを考えると、とても無理だと思います。住宅って色々なシーンに合わせた空間づくりを照明でやっていけるんです。そのほかの内装なんて、ほんと建売住宅並みなのに、かなりの満足度ですよ。今のところ、LEDよりも、白熱灯中心で行くつもりです。
(2009/04/10 20:09)
読者の評価欄の「ほとんど読んだ」と「とても参考になった」に初めからチェック入っていますが、これだとそれを選ぶ人が多くなる傾向が有るはずなので、正確な集計にならないと思います。
(2009/04/10 16:07)
電球型蛍光灯は蛍光管自体は持つでしょうが、たいてい点灯回路が先にだめになりますよ。メーカー公表値の1/10程度でしょうか。LED電球はこの点大丈夫なのでしょうか。1年持たないってことにならなきゃいいです。
(2009/04/09 21:18)
10年間の電気代も記して頂けたら親切だったかなと思います。 そのほうがコストイメージがつかみやすいので。 消費電力から計算すればって話なんでしょうが。
(2009/04/08 10:25)
LED照明は確かにランプ寿命が長いですが、それに付属する電源の寿命を考慮しなければなりません。10年程度経過して電源回路が経時劣化した場合は照明機器をそっくり交換となるので、再度初期費用(器具代・工事代)がかかります。LEDランプだけ交換とはなりません。そのときに同じサイズの器具があればいいですが、技術が進歩して小型になったりすると、さらに内装工事代がかさみます。過渡期ですので慎重に選定しないと後で恨まれますね。
(2009/04/08 09:10)
失礼します。 表の消費電力(1日当たり)の数値は、一般家庭の電灯消費にしては大き過ぎませんか?  ご確認お願いします。
(2009/04/08 09:00)
1級建築士です。電球型蛍光灯の耐久時間は、メーカー発表で6000〜1万時間とバラバラです。対してLEDは4万〜5万時間が通常で、現在も時間は更新中です。自宅で使用されているということですが、使用場所と1日の平均使用時間が記載されていないので判断のしようがありません。 電球型蛍光灯は頻繁な電源の入り切りは寿命に悪影響を与えるのは周知の事実です。LEDは悪影響はなく、紫外線に関してもほとんど発光しないことを考えると、高齢者で皮膚も弱くなっている事への日焼けの心配、虫を誘引しない事による病原菌の予防など、まだまだ良い意味での影響があると思われます。蛍光灯に含有される水銀もLEDにはありませんし。
(2009/04/07 14:25)
建築士です。自宅で使用している電球型蛍光灯が新築後3年半経過して、若干暗くなったものの、1球も、切れてはおりません。 「電球交換の手間」だけを論じた場合には、最近の電球型蛍光灯は相当超寿命化している事を実感しています。 電気使用量を減らす事は良い事だと思いますが、コスト的な面も考えれば、居室LED照明は未だ実用的とは言えないのではないでしょうか。LEDは白熱電球と比べられるのではなく蛍光灯と戦って、いつかは勝つ存在となって欲しいと思います。
(2009/04/06 05:52)
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