2005/03/15
日本建築士会連合会は、専攻建築士制度の専攻領域7種類(まちづくり、設計、構造、環境設備、生産、棟梁、法令)のうち「棟梁」の基準を見直す。伝統的な社寺や数寄屋などの設計施工者に限らず、木造住宅を含む現代建築に伝統工法を活用している建築士も、棟梁専攻建築士と名乗ることを可能にした。今年3月までに専攻建築士の認定を受けた建築士の延べ人数は3688人。そのうち「棟梁」は1.6%の59人で、「環境設備」の45人に次いで少ない。同連合会事務局は「人数を多く、という考えはないが、伝統工法を使いこなしている建築士をもっと広く掘り起こしたい」としている。

(日本建築士会連合会の資料を基に作成)
1.(旧)日本の伝統的な建築生産方式を担う者で、伝統的和風建築(軸組構造)、社寺建築、数寄屋などの設計・工事監理および施工などを行う者
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1.(新)日本の木造伝統技術を継承し、その技術のもとに伝統建築(社寺建築、数寄屋など)の建築生産全体を統括しつつ、設計・工事監理および施工(木工技能)を行う者
2.(旧)地域の地産、地消の推進、地方建築文化の保全などに携わっている者
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2.(新)日本の木造伝統技術の基礎となる規矩術や木組みの架構技術を修得し、その技術を現代建築に生かし、木造住宅をはじめ、学校や福祉施設などの設計・工事監理、および施工(木工技能)を行う者
また建築士会連合会は、純粋に伝統的な建物に取り組む棟梁専攻建築士も引き続き増やしていこうとする姿勢を見せている。3月11日付で、NPO法人日本伝統建築技術保存会に所属する宮大工が棟梁専攻建築士の認定を取りやすくする協定を、同保存会と結んだ。
同保存会は、社寺の建築や文化財建造物の修復などを手がける宮大工を中心とする団体。会長の西澤政男さんによると、会員の多くは建築士の資格を持つが、棟梁専攻建築士はまだほとんどいない。「建築士会に未加入で、専攻建築士の認定を申請する資格のない会員が多い」(西澤さん)ためだ。
建築士会連合会は、棟梁専攻建築士になろうとする同保存会会員にも建築士会加入を義務付けるかについては、各士会に柔軟な対応を望むとしている。西澤さんは今後、棟梁専攻建築士になるよう同保存会会員に呼びかける一方で、建築士会連合会と協力して同保存会の発展に力を注ぐ考えだ。
(安藤 剛/日経ホームビルダー編集)
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