調光システムの輸入販売やシステム構築を展開するソルクス(東京都港区)は、デジタル照明集中制御システム「digidim(ディジディム)」の地震防災シリーズ「digidim D4000」と「digidim D8000」の販売を開始した。「digidim」はフィンランドの照明システム総合メーカー、ヘルバー社のイギリス支社が開発したもの。

 自宅に設置した地震センサーが地震を感知すると、照明を全点灯して視界を確保。電動シャッターや電動カーテンを自動的に開けて避難路を確保する。電気調理器具やアイロンなど熱を持つ電気器具が通じている回路の電源を切り、火災の発生を予防することもできる。マンションや公共施設では、地震時にエントランスの自動ドアのロックを解除することも可能だ。

 気象庁の緊急地震速報を受けて発信する、気象情報システム(東京都文京区)の信号に基づいて、大地震が起こる前にシステムを動かす機能を標準装備している。ただし、実際に対応するのは来年以降になる予定だという。

 同社は、「就寝時に地震が発生したときでも、自動的に明るくなるので人を起こし、避難のための視界が確保できる。緊急時以外は、照明の点灯・消灯時間をタイマーでセットするなどすれば、防犯対策にも効果が期待できる。照明に必要な機能をカスタマイズして、一括で制御できるのが特徴だ」としている。

 価格は税抜きで、照明4回路を制御する「digidim D4000」が25万円、8回路を制御する「digidim D8000」が35万円。それぞれにシステム設定料、施工費が別途必要になる。地震センサーは別売。

照明4回路を制御する「digidim D4000」

照明4回路を制御する「digidim D4000」

 digidimの操作パネル。左の列のボタンであらかじめカスタマイズした4つのシーンを呼び出せる。例えば、シアター用の場合、ボタンを1回押せば、照明を落とし電動カーテンを閉め、間接照明をつける動作を連続して制御できる。プレートの種類は、ホワイト、真ちゅう、ステンレス

digidimの操作パネル。左の列のボタンであらかじめカスタマイズした4つのシーンを呼び出せる。例えば、シアター用の場合、ボタンを1回押せば、照明を落とし電動カーテンを閉め、間接照明をつける動作を連続して制御できる。プレートの種類は、ホワイト、真ちゅう、ステンレス

 digidimのタッチパネル。シーンの構成ができる。各室の間取りの画面もある

digidimのタッチパネル。シーンの構成ができる。各室の間取りの画面もある