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4重ガラス木製窓で木造住宅の壁相当の断熱性

2015/07/23

日経ホームビルダー

 開口部の断熱性能を木造住宅の壁と同等に──。そんな高性能サッシ「木製クワトロサッシ」がこのほど製品化された。

木製クワトロサッシの取り付け例。2枚の複層ガラス障子を連動させて4重ガラスをスムーズに開閉できる技術を開発し、このサッシに採用した。製品には外開きタイプと内開きタイプがある (写真:木創研)

 2枚の複層ガラス障子を組み合わせた4重ガラスなどから成る。熱貫流率Uw値は0.51W/m2・Kだ(4重ガラスの外側2枚を厚さ4mmのLow-Eガラスとし、各複層ガラスにクリプトンガスを注入した場合、下の図参照)。木製サッシを製造・販売するキマド(富山市)が、木造省エネ住宅の普及に取り組む中村勉総合計画事務所(東京都文京区)の協力を得て開発したものだ。

Uw値0.51W/m2・Kを実現したタイプの断面詳細図。2枚の複層ガラス障子の間は厚さ100mmの空気層となる。この部分に日射遮蔽スクリーンを内蔵することもできる。部材の組み合わせを簡略化することで専門の建具職人でなくても組み立てられるように工夫し、販売価格を抑えた(資料:木創研)

 このサッシは、防火地域や準防火地域で延焼のおそれのある部分に使用できるのも特徴だ。20分間の遮炎性能を持つ防火設備として性能試験に合格した。また、気密性能や遮音性能についても高い性能であることを試験で確認している。

 発売開始は6月17日。価格は、縦1370mm、横770mmの外開きタイプの標準仕様が6万5000円(税抜き、取り付け手間や輸送費別)。価格を抑えるため、構造の簡略化などの工夫を凝らした。実加工などをした長尺部材をキマドが製作し、各地の協力会社が現地で切断して組み立てる。

 中村勉総合計画事務所はキマドなどとともに、パッシブ型のゼロエネルギーハウスの研究開発などを目的とする一般社団法人木創研を6月17日に設立した。木製クワトロサッシは、ゼロエネルギーハウスの実現に寄与する重要な部材ともなる。「木造住宅の壁と同等の断熱性能があるサッシによって、ゼロエネルギーハウスも射程圏内に入ってきた」と理事長である中村勉さんは話す。

 2050年のCO2排出量を1990年比80%削減という国の目標を実現するため、木創研は、木造住宅の省エネ性能を高める研究開発を進めるとともに、実践の場として勉強会を開くなどして会員を募り、全国展開していく方針だ。

加藤光男=ライター日経ホームビルダー

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