2014年、ニューヨークのローワー・マンハッタンに、10路線の地下鉄やメーンストリートをつなぐ“駅ビル”である「フルトン・センター」が完成した。1日の地下鉄の利用者数は30万人、総工費14億ドル(日本円で約1680億円)の大プロジェクトだ。
フルトン・センターの南側エントランスを構成しているのが、「コービン・ビル」だ。1889年、“超高層の父”と呼ばれたフランシス・キンボール氏の設計によって建てられた。この建築主であるオースティン・コービン氏の富を象徴するかのように、装飾の多いネオ・ロマネスク様式で、当時はマンハッタンで最も高いビルだった。