日経ホームビルダーは、コラム「とことん実証! 建材・設備」で、LED電球のメーカーによる違いを検証した。国内主要メーカーが相次いで市場に投入した4000円前後のLED電球は、メーカー間の違いがあるのか。同一条件下で比較した。

 LED電球を取り付ける際に、誤って落としてしまったらどうなるのだろうか――。今回は、LED電球の耐久性を検証した。詳細は、日経ホームビルダー2010年1月号の「とことん実証!」でレポートしているので参考にしてほしい。

LED電球の落下テストの様子。正面に透明なアクリル板を設置。落下の様子が見えるようにして実験した。床面には住宅のフローリングなどを想定して、「ホオ材」の板を設置。ホオ材はスギやヒノキよりもやや堅い木。彫刻などの素材として使われる。1mと2mの高さからLED電球を落とした(写真:澤田聖司)

落としても破損・点灯するか(表中の○は破損せず点灯。×は破損もしくは点灯しなかった) (資料:日経ホームビルダー)
落としても破損・点灯するか(表中の○は破損せず点灯。×は破損もしくは点灯しなかった) (資料:日経ホームビルダー)

 LED電球は1個100gを上回る。白熱電球に比べると、3倍以上の重さだ。「取り付けの最中に落としてしまった場合、壊れないのか」という素朴な疑問から、実際に落として検証してみた。

 1mの高さから発光面を下にして自由落下させ、破損状態をチェック。点灯確認もした。割れなかった電球は、2mの高さからも挑戦。その結果が上の表だ。

1mの高さから落としたシャープ「600シリーズ」が割れた瞬間。破損後に念のため確認テストをしたが、点灯しなかった(写真:澤田聖司)

 実験の前にスタッフは、発光面カバーの素材によって破損の違いが出ることを想定していた。中でも、ガラスを採用したシャープとパナソニックはすぐに破損すると予想していた。だが、結果は違った。シャープの場合、1mの高さからの落下で粉々にガラスが割れたが、パナソニックは無傷だった。落下後の点灯確認でも、パナソニックの明かりはついた。2mの高さからの落下ではパナソニックも割れたが、中の装置などは無事で、ガラスがない状態でも点灯した。

 2社の違いはどこにあるのか。スタッフの一人が、「電球の重さが影響したのではないか」と指摘した。確かに、比較対象として実験した白熱電球も同じガラス製だが、2mから落としても割れず中のフィラメントが切れただけだった。落ち方にもよるが、軽い方が割れにくいようだ。

 パナソニックに確認したところ、軽さの影響もあるが「強度を確保した設計も影響している」という回答を得た。