オープンハウスレポート
目次
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ガラスのらせん階段――湯島の家
厳しい残暑が続く9月。「文京区にガラスの階段の家ができた」というので早速オープンハウスに出かけてきた。30代の家族のための家だ。
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きまじめな木組みの家──チームワークで組み上げる伝統構法
東京都国分寺市の閑静な住宅地に、伝統構法による木組みの家が竣工した。伝統構法とは木造建築の一つの構法の呼び名だ。ボルトなど金物や筋交いを使わず、大工たちが木材を手で刻んでカギ状にし、それらをパズルのように組み上げていく。職人たちの手作業とチームワーク、そして素材が織りなす、まっすぐできまじめな家が…
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変化する街を切り取る箱──恵比寿のギャラリー
渋谷区恵比寿。JR恵比寿駅東口から延びる一本の緩やかな坂道の一角に、鉄とガラスでできた五角形の“箱”が登場した。4月下旬に竣工したこの箱はギャラリーである。グラフィックデザインの仕事を手がけるオーナーが、新しいギャラリーと事務所を兼ね備えた建築を求めた。1階と2階がギャラリーで、3階、4階が事務所…
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空から降り注ぐ“光の煙突効果”──祐天寺の住宅
今回の住宅は、東京・上目黒の閑静な住宅地の中にある。築数十年といった小さな戸建てや木造アパートなどが建ち並ぶ間に、純白の家が出現した。近隣の住宅と様相は異なるが、特に違和感があるわけではない。白く塗装したガルバリウム鋼板を張り巡らせた建物の正面には、玄関扉に続くスチールの階段と、2階部分に一文字に…
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SOHOのためのリフォーム──こんもりと白い「仕事+生活」空間
今回の物件は築35年マンションのリフォームである。オーナーはコミックの脚本などを執筆するフリーランスライターの女性。ネコと“二人暮らし”だ。今回、オーナーは10年ほど暮らしたこの住まいを、SOHOとしてより快適な空間へと再生させることにした。
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ミラノサローネ2006─“話題性重視”“デザイナー依存体質”に疑問の声も
今年も4月5日から10日にかけてイタリア・ミラノで世界最大のインテリア見本市「ミラノサローネ」が開催された。世界中からインテリア業界関係者やデザイナー、メディア、そしてインテリアを愛する人々がミラノを訪れ、見本市会場だけでなくミラノの街中で展開されているインテリアとデザインのイベントを視察した。
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洗足の集合住宅──竹とガラスと住み手のセンス
東急目黒線の洗足駅(東京都大田区)から静かな住宅地の中を数分歩くと、大きなガラスの構造物が見えてくる。少し小雨がぱらつく夕暮れ時、鈍色の空やまだつぼみのふくらんでいないサクラの影が建物全面のガラスにぼんやりと映り込んでいる。建物の一部では施工業者が最終的な調整を行っていた。
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MIU SKIN CLINIC──蒲田の透き通った診療所
JR蒲田駅の賑やかな商店街を外れて、路地に入る角を曲がるとすぐにその存在感は際だって見える。巨大な建築物でもなければ、派手な外装や看板があるわけでもない。間口4.5メートル、長さ12メートル、3階建ての細長い建物である。
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“東京のど真ん中”と共生する住宅――Y字路の家
東京・九段下にある「Y字路の家」は、大通り(目白通り)が二股に分岐してできた三角州のような土地の先端に、まるで“岬の灯台”のように建っている。