(reiko yamamotoから)

 はじめまして。

 本コラムでは、特に“東京”という独特な都市における家の在り方、みたいなところを見ていきたいと思っています。狭くて高くて、都市計画に切り刻まれた、限られた土地や必ずしも“住みやすい”とは言えない環境の中で、建築家もオーナーもみんな知恵を絞って、いかにその人にとって暮らしやすくするかという工夫を重ねてきています。渦中の人々は大変かもしれませんが、端から見ると家作りというのはなんだか楽しそうでもあります。

 家というのはとてもパーソナルな空間なのだから、すべてに通用する「解答」などは存在しないのだと思います。あるオーナーは愛車のフェラーリを中心に据えた家を望むし、あるオーナーは親子3代で揃ってホームシアターを楽しめる家を作りたいと考えている。家を作る人、それをサポートする建築家、それぞれに固有の物語があります。

 そうした、私が見たまま、感じたままの「家の物語」をこのコラムで展開していけたらいいなと思います。オープンハウス以外にも、ギャラリーなどで行われている展覧会などで、面白いものがあれば随時とりあげていくつもりです。

 読者のみなさんと一緒に、トーキョーの家って何かということを考えながら、このコラムを育てていけたらとても嬉しいです。色々な情報やご意見をお待ちしています。

 また、reiko yamamotoのブログ「Y'not Report Revival」でも、建築やインテリア、デザイン全般について色々書いておりますので、こちらも併せてどうぞよろしくお願い致します。