
本日の地図:さしこに続け、大分の起爆剤
2007年10月号
2007/09/21
今、確認申請を出す側がいちばん知りたいことは「検査員が申請図書のどこを、どのように審査しているのか」という点に尽きるでしょう。そこで、この点をストレートに、検査員に取材しようと特集担当デスクの安達副編集長は考えました。ただ、検査員も現段階では試行錯誤しながら審査しているのが実情で、公言するにはリスクも当然あるはず。取材が難航することは覚悟のうえで、企画が動きだしました。
予想どおり、取材に応じてもらえなかった確認機関も多かったのですが、一方で、実名で登場してくれる検査員も見つかりました。確認機関の側も、審査をいつまでも滞らせていては商売になりません。多少のリスクは承知のうえで、「審査を滞らせない確認機関」を目指すところが出始めたようだ、というのが安達デスクの見方です。
特集記事の中で「確認機関がホンネで語る実践ノウハウ」と題して、4つの確認機関のケースを取り上げました。各機関の「目のつけどころ」を詳しく説明しています。
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特集ではこのほか、国土交通省が明らかにした最新の見解、木造3階建てや地下室付き住宅など建物タイプ別の注意点を、整理してお伝えしています。建て主への説明に使える記事「1分でわかる建築基準法改正の現実」もあります。建築確認をめぐる状況は揺れ動いており、今後も刻々と変化していくと思いますが、現時点で「ほかにはない、いちばん実用的な記事」に仕上がった、と安達デスクをはじめ編集部一同、自負しています。
で、特集を安達デスクに任せて私は何をしていたかと言いますと、読者連続インタビュー「中越沖地震、そのとき読者は」の取材で、下田、荒川両記者と手分けして新潟県内を回っていました。今月号の日経ホームビルダーは、おかげさまで、1999年7月号の創刊から数えて100号の節目を迎えました。100号記念企画は、読者のみなさんと一体感をもってつくれるものがいいと思い、このようなインタビュー記事の形をとることにしました。
中越沖地震の情報は、9月号でも15ページにわたる現地リポート記事をお届けしました。そこで取り上げた被災住宅のなかに、3年前の中越地震で被災して補修したけれども今回再び壊れてしまった、というケースがありました。住まい手も、補修を手がけたプロも、ショックは大きかったことでしょう。
3年間に二度も巨大地震に見舞われた新潟県中越地方の住宅は、本当に不運だったとしか言いようがありません。が、この稀有な経験は、次にまたいつかどこかで起こるかもしれない大地震での被害を減らすための、貴重な情報になるのではないか。これが、今回の読者連続インタビューのテーマを中越沖地震にした最大の理由です。
復旧に追われる被災地周辺にいらっしゃる読者の方々に、取材のための時間を割いていただくことには、正直ためらいもありました。断られたら企画を取り下げてもいいと思っていました。
ですが、結果的に8人もの方々にご協力いただくことができました。これは予想外でした。みなさん真剣な眼差しで1時間、2時間、3時間……と、時間がたつのも気にせず熱く語ってくださいました。日経ホームビルダーとしては異色の「読み物」記事に仕上がったと思います。方言なども、できるだけそのまま載せています。行間の“空気”も含めて、全国の読者のみなさんに伝われば幸いです。
日経ホームビルダー2007年10月号に関連記事を掲載 ※日経ホームビルダーとは
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